日本には様々な神社が配置されていますが、「鳥居がない神社はない」と言われるほど、神社に鳥居は欠かせない建造物です。
ですがこの鳥居、
起源が日本ができる前まで遡るのを知っていますか?
鳥居によって種類があるって知っていますか?
今回はそんな鳥居についてのお話です。
- 鳥居の起源
- 鳥居の構造の紹介
- 有名な鳥居がある神社紹介
この記事を読めば、普段何気なく通っている鳥居についてもっと興味を持つことができます。
気になる人はこのまま読み進めてください。
鳥居の基本知識
鳥居は神様が住む世界と人間界をつなぐ門です。
鳥居は神様の世界と人間が住む世界の境界と言われており、簡単に言うと玄関です。
なので神社に入る時は必ず鳥居から入るようにしましょう。
そして鳥居をくぐる時は「いまからお邪魔します」という意味を込めて、
一礼するのも忘れないようにしてください。
黙って入るのは神様に失礼だからね。
鳥居の起源
鳥居の起源は今でもはっきりとは分かっていません。
しかし大きく分けて3つ説があると言われています。
- 外国から渡来した説
- 『通り入る』が訛って鳥居になった説
- 長鳴鳥が居座った木だから鳥居になった説
外国から渡来した説と、『通り入る』が訛った説はそのままの意味です。
ただ、一般的に最も有力とされているのが最後の長鳴鳥の説です。
長鳴鳥が居座った木だから鳥居になった説
日本の神話『古事記』によると、高天原という神様が住む世界に天照大御神(あまてらすのおおみかみ)と呼ばれる神様がいました。
ある日、天照大御神の弟である須佐之男命(すさのおのみこと)が、
父親である伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と喧嘩をして、高天原に訪れました。
須佐之男命は高天原でとにかく暴れまわり、それに嫌気がさした天照大御神は天の岩戸と呼ばれる場所に隠れてしまいます。
太陽神である天照大御神が隠れてしまうと太陽が隠れてしまい、日本が夜に覆われてしまいます。
そこで天照大御神を出す為に行った策の一つとして挙げられたのが、
『長鳴鳥(ながなきどり)を鳴かせて、天照大御神を呼び出そう』
というものでした。
結局この作戦は失敗に終わりますが、この時に長鳴鳥が居座った木にちなみ、
神社の象徴とされるシンボルを鳥居と呼ぶようになったと言われています。
天照大御神がどうやって天の岩戸から出てきたのかは『古事記』読んで確かめてみてね!
この逸話からニワトリは神聖な生き物とされており、ニワトリを境内で飼っている神社もあります。(例:伊勢神宮、弥彦神社)
一の鳥居、二の鳥居、三の鳥居
神社には鳥居が何個もある場合が多いですが、それぞれしっかり名前が付いています。
基本的に神社の本殿から見て、最も遠い場所にある鳥居を一の鳥居と呼びます。
そして二番目に遠い鳥居から二の鳥居、三の鳥居と続きます。
この鳥居が本殿に近づけば近づくほど、神聖な領域に近づくとされています。
神社に入る時は、どこの鳥居から入ってもOK!
一の鳥居がものすごく遠くにある神社もあるからね。
鳥居の構造
鳥居には各部位で名前が決まっています。
まずはこれだけ覚えておけばOK。
笠木、楔、亀腹がない鳥居もあるよ。
鳥居の材質は色々ありますが、基本的には木や石、銅が使われているのが一般的です。
鳥居が赤いのはなぜ???
「鳥居をイメージしてみて」と言われると、
おそらく9割の人は朱い鳥居を思い浮かべると思います。
実は鳥居が赤いのにも理由があります。
- 魔除けの為
- 五穀豊穣を意味しているから
- 防腐剤の役割を担っているから
一般的に神社において赤い色というのは稲作が始まる春や、太陽の色を連想させるので、
五穀豊穣の意味があるとされています。
五穀豊穣にご利益がある稲荷神社の鳥居はほとんどが赤いよね。
また古くから赤い色には、魔を寄せ付けない魔除けの意味があるとされているので朱い色にしている、とも言われています。
鳥居の種類
鳥居は大きく分けて神明鳥居(しんめいとりい)と明神鳥居(みょうじんとりい)があります。
それぞれの見分け方は簡単なので、見比べてみましょう。
神明鳥居
神明鳥居は笠木の部分が真っ直ぐになっているのが特徴です。
鳥居の形としては基本的な形をしているので、『鳥居』と聞くとまずこの形を思いうかべるのではないでしょうか?
- 伊勢神宮
- 春日大社
- 靖国神社
- 鹿島神宮
- 諏訪大社
etc
明神鳥居
明神鳥居は笠木が上にそり上がっているのが特徴です。
稲荷神社でよく見られる鳥居です。
派手な見た目が多く、鳥居が特徴的な神社は明神鳥居を設置している事が多いですね。
- 稲荷神社全般
- 厳島神社
- 宇佐八幡宮
- 日吉大社
- 中山神社
etc
鳥居が特徴的な神社を紹介
ここでは鳥居が特徴的な神社を2つ程紹介していきます。
今回紹介するのは伏見稲荷大社と厳島神社の2社です。
伏見稲荷大社
鳥居がある神社=伏見稲荷大社と思っている人も多いのではないでしょうか?
伏見稲荷大社と言ったら千本鳥居ですよね。
ここの鳥居は千本とは言っていますが、正確には千本ではなく、
正確には現時点で800基ほどと言われています。
小さな鳥居を含めると、1万基あると言われているよ!
この鳥居は企業などが神社に祈願した際、願いが叶った時の返礼品として寄贈されているので、
今後さらに増えていくと思います。
ちなみに鳥居を後ろから見ると、全ての鳥居に寄贈した会社や個人名が書かれています。
厳島神社
もう一つ鳥居が有名な神社として、厳島神社は外せませんね。
厳島の沿岸に建てられている巨大な鳥居は迫力満点です。
僕が行った時は干潮の時だったので、ハッキリと見ることができました。
正直海の上に立っている姿が見たかったんですが・・・。
ちなみに厳島神社の鳥居は地面に打ち込まずに、そのままドンッと置かれています。
それでも海や風で倒れないのは鳥居の柱に、控柱(ひかえばしら)という柱を2本づつ立てて支えているからです。
余談ですが、厳島神社には鹿がいます。可愛いね!
まとめ
以上で鳥居についての紹介を終わります。
今までなんとなく見ていた鳥居も、実は色々見るべきところがあるんですね。
最後にこの記事のおさらいをしましょう。
- 鳥居の起源はニワトリが止まっていた木から
- 本殿から遠い所から一の鳥居、二の鳥居と数える
- 鳥居には神明鳥居と明神鳥居がある
今後神社に行く事があれば、意識してみてください。
以上で本記事は終わりです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。